子供の頃、銭湯や温泉の大浴場で泳ぎたいと思ったことはないだろうか。その素朴だけど難しい夢が叶ってしまう銭湯がここ、大松湯。通称、「お風呂プール」がその夢を叶えてくれる設備だ。
かつて、大松湯のご主人は「子供たちの遊び場を銭湯にも作りたい…」という夢を持っていた。そんな折、昭和64年の夏に大猛暑がやってくる。夏バテする近所の子供たちが相次ぎ、公共プールが大賑わいをみせた。ご主人は「長年の夢を実現するのは今しかない。」と決断し、ついに7mのプールを造ってしまったのだという。
「お風呂プール」は子供たちはもちろん、大人にも瞬く間に大人気となった。それからの大松湯は、いつでも子供の歓声が溢れ活気に満ちている。いわば「お風呂プール効果」が起きたのだ。その子供の歓声は、さらにお年寄りの元気のもとにも繋がるという好循環をも生み出し、「お風呂プール効果」は計り知れない絶大なものとなった。ご主人の夢は、予想を遥かに上回り成功することができたのである。
夢が叶ったその後もご主人の願望は満たされなかった。もともと、このご主人の夢は、子供への思いやりや優しさが生み出したもの。入浴客のことを考えているだけで、自然に次から次へと様々な夢が浮かんでくる。まず温泉気分で入浴できるようにと岩風呂を設置。それから入浴客の健康を考え、日替りハーブを入れる薬湯を作った。また、安心して入浴できるよう、浴場のいたるところに手すりを取り付けるという細部へのこだわりも見せる。
ご主人が夢をひとつずつかたちにしていった大松湯。今では、優しさがたくさんつめられた「夢のような銭湯」が実現している。
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